競馬ブログ「なか☆にっき」

競馬について考えたことやレースの感想などを書いています

エイシンフラッシュ

今年、2016年のクラシックはタレントがそろっており、はじまるのがとても楽しみだという声をよく聞きます。こんなに楽しみなのは2010年以来だという人もいます。


ハイレベル世代と言われた2010年のダービー馬を勝利したのがエイシンフラッシュです。ダービーのエイシンフラッシュは7番人気の伏兵でした。当時はヴィクトワールピサやペルーサなどを差し置いて、ダービーを制したときは「空気を読めない」と思ったものです。有馬記念でディープインパクトに勝ったハーツクライやTTG世代のクライムカイザーを思い出しました。空気の読めるビワハヤヒデとは逆のタイプだな、と。

しかし、のちのエイシンフラッシュの活躍を見ると、2010年世代のダービー馬が、この馬でよかったと心底思います。


この世代の上にはブエナビスタ。下はオルフェーヴルがいます。上下の世代は、異次元の実力を持つ一頭を中心に回る世代で、エイシンフラッシュの世代は怪物クラスはいない代わりに、高い実力を持った数頭がしのぎを削る世代。

この世代で一番輝かしい戦績を収めたのはヴィクトワールピサで、総合的な実力はやはり世代No.1だったと思います。TTG世代のトウショウボーイのポジションでしょう。

エイシンフラッシュは上下の世代にスゴイ馬がいて、同世代でも一番ではなかったけれどGⅠを2勝あげました。3歳のダービーと5歳の天皇賞(秋)です。そしてGⅠ2着が2回、3着が4回。6歳まで現役を続け、4年にわたりトップと渡り合ってきた実力はたしかなものです。

近年はロジユニヴァース、ディープブリランテ、キズナなど、古馬になってから精彩を欠いたり、3歳で引退するダービー馬が多いので、なおさらエイシンフラッシュの偉大さが浮き彫りになります。

とくに5歳時に制した天皇賞(秋)は同世代のヴィクトワールピサが引退し、ヒルノダムールやペルーサも戦線離脱(ヒルノダムールはのち引退)、ローズキングダムが精彩を欠くなかで、世代の意地を見たような気がしました。

はじめはクライムカイザーみたいな馬かと思っていたら、TTが引退したあとに有馬記念を勝ち黄金世代の意地を見せたグリーングラスのようだなと評価が変わりました。

もっともグリーングラスは野武士とか第三の男と言われた渋めの菊花賞馬でしたが、エイシンフラッシュは黒光りする馬体と、その名のとおり閃光のような末脚で、華やかな印象を受けるダービー馬ですが。

誰よりも切れるけれど一瞬しか使えない、使いどころの難しい必殺技のような末脚は漫画の主人公のようでかっこよかったです。秋天での天皇陛下への敬礼なども、じつに絵になっていたと思います。


種牡馬としてのエイシンフラッシュですが、成功する可能性は高いと思います。

父系はキングマンボ系でキングカメハメハが大成功かつ孤軍奮闘している系統。母系は世界的に注目をあつめているドイツ牝系。サンデー系の血が流れていないのに、サンデー系を凌駕する瞬発力。6歳まで一線級で走り続けたタフネス。

これで成功しないはずがないと思います。仮にわかりやすい成功を収めることができなくても、傍流血統を多く含む血統構成は、血統表に入れておいて損はないのではないでしょうか

オルフェーヴル

いまでこそステイゴールド×メジロマックイーンは黄金配合として知られていますが、オルフェーヴルの全兄ドリームジャーニーが朝日杯FSを勝ったときは、よくこんな血統の馬がGⅠを勝てたなぁと思ったものです。

ステイゴールドもメジロマックイーンも奥手の血統なので2歳のGⅠというのも驚きでしたが、何より血統表から地味な印象を受けます。

オグリキャップやウオッカのように地味目な血統からも強い馬が生まれますが、ドリームジャーニーもそういうタイプなのかと当時は思いました。

地味な血統から強い馬が生まれるのは たまたま だと自分は思っています。

人間に例えるならブサイクな一家から生まれる美女のようなものではないでしょうか。美男美女の一族から美形が生まれるのは家系ですが、そうでない一族から美形が生まれたら、それはたまたま両親の顔のパーツが奇跡のバランスで配置された偶然にすぎません。

なので良血とは言い難い血統から名馬が生まれるのは、突然変異というほど大げさなものではなく、確率の低い偶然の産物なのだと考えています。

ドリームジャーニーもそういう偶然で生まれた名馬と、当時は思っていました。

しかし全弟のオルフェーヴルや兄弟の勝ち上がり率を見ると一概にそうとも言えず、母オリエンタルアートの繁殖牝馬としての優秀さ、配合の妙、そして当時は評価が定まっていなかっただけで、現在は一流種牡馬と評価されている父、と走る条件はそろっています。人間側が気づいていなかっただけで、優秀な血統だったんですね。

全兄の活躍を受けオルフェーヴルは良血という評価のもとデビューします。


生まれたのが遅く、晩成血統のオルフェーヴルですが、生涯のGⅠ勝利数6つのうち4つを3歳時に勝っています。これにはめぐり合わせの皮肉を感じます。

4歳春は迷走し、5歳時の春は4歳の経験から春天を回避。豪華メンバーが揃った宝塚記念は体調不良で回避します。馬は生き物であることを再認識させられますね。

秋は凱旋門賞を中心にスケジュールを組まれていたことが4歳以降、年間1つずつしかGⅠを勝てなかった原因ですが、実力的には年を重ねるごとに強さを増していき、ついに本格化したのは5歳暮れのラストラン・有馬記念あたりではないでしょうか。

ステイゴールドの初GⅠ制覇はラストランの7歳ですし、メジロマックイーンも6歳時に凄みを増しレコードタイムを出しています。またオルフェーヴルの体内にはノーザンテーストの奇跡の血量が流れています。3×4とか18,75%とか言われるあれですね。ノーザンテーストは産駒が2度変わると言われたほど成長力のある種牡馬です。

オルフェーヴルが翌年も現役を続けてくれたら、さらに強い姿を見せてくれたのではないでしょうか。

サラブレ 2016年4月号

サラブレ4月号発売中です。血統史たらればなしの題材は

  • ルアー
  • シャム

の2頭です。


ルアーは受胎率の低さがなければ、かなり上を目指せたかもしれない、日本でたとえるならメジロアサマのような存在です。最近、話題のサトノダイヤモンドの母父父です。

シャムは同世代にセクレタリアトという史上最強クラスの名馬がいなければ、米三冠馬になれたかもしれない不運の名馬です。

近い境遇で米三冠で3回ともアファームドの2着だったアリダーという馬がいます。

日本では三冠馬のオルフェーヴルがいなければ、クラシック二冠+有馬記念でGⅠを3勝マークできたかもしれないウインバリアシオンなんかが近い存在ですかね。

テイエムオペラオーがいなければあとGⅠを+5勝できたかも知れないメイショウドトウなんかも思い出されます。

2016年 弥生賞

2016年 弥生賞結果

リオンディーズがまさかの2着でしたね。いつもより前目でレースを進めたとはいえ、後ろからきた馬に差されるとは思いませんでした。道中行きたがっていましたし、前でレースを進めたぶん末脚が甘くなったのかもしれませんが、世代でリオンディーズの末脚が一番抜けていると思っていたので、ショックでした。

それにしても、マカヒキの瞬発力は桁外れですね。種牡馬ディープインパクトの伝える瞬発力はサンデーサイレンスのそれを超えてるんじゃないでしょうか。

母父はフレンチデュピティですし、切れ味だけでなくパワーもありそうです。

4着以下が5馬身離されていましたし、上位3頭の力はズバ抜けていると思うのですが、エアスピネルは上位2頭とは一歩落ちるように感じます。

しかし、レースは生き物なので、展開次第では上の順位に来ることは十分あると思います。皐月賞では抑えで馬券は買っておくつもりです。

今日の上位3頭とサトノダイヤモンド。今年はスゴいクラシックになりそうです。

ハーツクライ

魅力的な名馬ですよね、ハーツクライ。

いまでこそかなり好きな馬なんですけど、ぶっちゃけ現役時代はそんなに好きではなかったです。

最初のころは劣化アドマイヤベガだと思ってました。共通点が多いんですよね。

血統

どちらもサンデー×トニービンで母母父にノーザンダンサー系持ちですが、アドマイヤベガの母が二冠馬ベガなのに対し、ハーツクライはアイリッシュダンス。アイリッシュダンスは重賞馬ですけど、ベガと比べると華やかさは一歩譲ります。

ダービー

ダービーはアドマイヤベガが1着に対しハーツクライは2着。これが印象を決定づけたような気がします。

ルックス

どちらもイケメンです。ちなみにグッドルッキングホースの投票なんかするとアドマイヤベガはテイオー、トウショウファルコに続く3位にランクインすることが多いですが、ハーツクライはどの投票でも名前こそあがりますがベスト5入りはしません(´・ω・`)

www.youtube.com

良血なのに、アドマイヤベガという超良血のイケメンダービー馬の先人がいたせいで、なんか地味な印象を受けていました。

ひとつ下にはあのディープインパクトもいましたし、当時は最後まで脇役として見ていましたが、現役を退き数年たって、いくらか客観的に見れるようになると、こんな魅力的な馬はそうそういないぞと思うようになりました。


よく史上最強馬論争をするとき「3歳時のナリタブライアン」みたいに期間限定の言い回しをする人がいますが、それを言うなら「4歳暮れから5歳夏までのハーツクライ」はなぜ上がってこないか不思議です。


ジャパンカップ→有馬記念→ドバイシーマC→Kジョージ6世&クイーンエリザベスS


この4戦で見せた輝きは歴代名馬の中でも上位だと思うんですよね。

ジャパンカップ

ジャパンカップでは2着とはいえ世界レコードでの走破。まるでオグリキャップを彷彿とさせます。

有馬記念

あのディープインパクト相手に完勝。当時は誰もがディープインパクトが負けた有馬記念という認識でしたが、いまにして思えばハーツクライとディープインパクトという歴史的名馬同士がぶつかった有馬記念だったと言えるでしょう。

ドバイシーマC

逃げて、直線でさらに突き放し4馬身差の勝利。まさに圧勝でした。

Kジョージ6世&クイーンエリザベスS

このレースは凱旋門賞にならぶ欧州最高峰のレースです。レースのおこなわれるアスコット競馬場の芝は、凱旋門賞のロンシャン競馬場よりもタフです。日本馬の適性を考えると難易度的にはKジョージ>凱旋門賞かもしれません。

凱旋門賞で2着をとるよりもKジョージで3着をとるほうが難しいのではないでしょうか。


日本に帰国してからのハーツクライはノドなりで精彩を欠きます。

平成の天馬・ディープインパクトにとって最大の不幸は3歳時に古馬GⅠを勝てなかったことでも、凱旋門賞を薬物失格したことでもなく、好調時のハーツクライにリベンジできなかったことだと思います。それができていたら、倒してきた相手が弱いなどと揶揄されたりすることもなかったでしょう。

個人的には、ハーツクライが絶好調ならジャパンカップでのディープインパクトと再戦で、返り討ちにしてた可能性もあると思います。